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ER-4B レビュー [レビュー]

 ということで、S,Pと比べると持っている人が明らかに少ない(であろう)ER-4Bのレビューです。バイノーラル用らしいですが、高音特化のイヤホンとして選んでもいいかと思います。


全体のバランスは高音より。

低音域:量は他の音域と比べてかなり少なく、厚みもそれほどない。下までしっかりと伸びてはいるが、かなり腰が高くなる。分離は非常に良く、切れが良いためもたつかない。

中音域:量は高域よりは少ないが、ほぼ同じくらいの量。柔らかくも硬くもない。前に出てくる感じはなく、繊細。女性ボーカルは恐ろしいほどに曇り、籠りを感じない。これについては後述。

高音域:量は中域よりは多め。しっかりと上まで伸びている。かなり明るいが、鮮やかさはそこそこ。線は細めだが痛い、ということは全くない。

音場の広さ・明確さ:左右はかなり狭い。耳の外まで広がる、という感覚はない。上下、左右の立体感はそこそこ。ダブル、トリプルBAのような立体感はない。ただ定位が強烈に定まるので、狭いながらもなかなか楽しめる。

装着感・音漏れ:装着感はチップ次第。自分は今のところSHUREの弾丸Mサイズを使用中。最も安定して密封できるものをいろいろと試して選んでほしい。遮音性、音漏れについてもチップに依存する。ただどちらも最高レベル。ちゃんと装着できればこれ以上のものはそうない。

その他:分解能はすさまじい。線が細いのと高域が強め、というのもあるが恐ろしいまでに分離する。自分には前後に分かれて聞こえるため、前後の音場感はかなり独特に感じられる。タッチノイズはクリップをうまく活用しなければかなりひどい。歩いた時の足音はフランジチップだと大きめ、フォーム系だと小さめです。音量はER-6と同じくらい。(例:SE420 8/30,ER-6 13/30,ER-4B 13/30,DT880PRO 18/30  曲のゲインは調整なし、感覚的な平均値。HD30GB9にて)
音量が取れそうにないからPを選ぶ、という必要はないかと思います。ただアンプの性能、性格がもろに出ます。PHPAがあった方が音に余裕が出るかと思います。


 さて、ボーカル表現についてです。まず男性ボーカルですが腰がかなり高いこと、音の押し出しが弱いことから自分の好みではないです。落ち着きがなくなってしまうこと、荒さの表現がうまくないのも大きいです。女性ボーカルは本当に曇りがまったく感じられません。中高域にかけてはMS-2以上の明るさ、曇りのなさであることからすさまじく抜けが良いです。反面艶っぽさやしっとり感はなんとも微妙な感じです。ave;newの佐倉紗織が恐ろしく合う、ということでわかる人にはわかるかと。ちなみにイコライザを使って中高域を持ち上げても他のヘッドホン・イヤホンと比べ変化を感じられません。もともと破綻しない限界に近いところまで持ち上げてる、と考えられます。

 
 このイヤホンはなんといっても中高域の表現に特化しているのが特徴です。個人的にはJAZZでのある種の煙たさ、落ち着いた楽曲での湿っぽさの表現があまりうまくないように感じられます。明るさと反比例するものなので仕方ないとは思いますが・・・。あとシンバルがかなり前に出てきます。準主役ぐらいまで来ます。痛くないのが救いというか金属的でないのが聴き疲れの意外な少なさにつながっているのかと思います。


 とごちゃごちゃ書いてますが今回はこんな感じで。SE420・ER-6との比較をやろうと思います。正直その方が分かりやすいと思いますし。チップを変えれば音が変わり、アンプの違いも正直に出る。なのに音量さえ取れればどのような機器でもあまり問題を感じない、という面白いイヤホンです。PHPAが欲しいな・・・。意味があまりないですけど。では。
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お米2号

>>ab-ovoさん、niceありがとうございます
by お米2号 (2009-05-30 19:45) 

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