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ATH-EW9 レビュー [レビュー]

 耳掛け型としてはフラッグシップと言って差し支えのないモデル。というより後継機となるべきものがさっぱり出てきてないからフラッグシップ、とも言えると思います。耳掛け型という形状から音質を追求するのが難しい、というのはあると思いますがEW10と期待したいところであります。それではレビューをサクッと。

全体のバランスはややドンシャリ。

低音域:量は中・高音域より若干少ない。低い所に行くにつれてなだらかに量が減っている感じ。重心はやや高く、締まりはそこそこ。切れはさほど良くない。装着によってかなり量の変化を感じる。

中音域:量は最も多いが目立つ、というわけではない。固くも柔らかくもないが、響きが乗るため柔らかく聴こえる。ボーカルは響きがうまく乗るのでなかなか艶っぽい。ブレスが結構エロい。ただピークがちょうど来るので声の高いボーカルだとキンキンするように感じるかもしれない。

高音域:量は中音域よりもやや少ない。伸びは悪くない。線はさほど細くなく、鮮やかさがなかなか目立つ。シャリつくことはあまりなく、刺さるような音はさほど出さない。

音場の広さ・明確さ:広さはそこそこ。左右はそれなりに広いが、前後・上下の表現がよくなく、ごちゃごちゃするきらいがある。

装着感・音漏れ:装着感は良い。ただ重さが気になるかも。遮音性、音漏れは耳掛けなので良くない。電車で使うのはやめたほうがよいかと。

その他:音の分離は価格ほどのものはない。木、でなければ5000-7000円位が妥当かと。ただかっこいいのでデザインに惚れて、というのは十分あり。ハウジングの音をしっかりと乗せてくれるのでそんな意味ではいいもの。


 ということでEW9です。良くも悪くもハウジングの響きがしっかりと乗るので、得意ジャンルとしてはJAZZやクラシック、ゆったりとしたボーカル物となるかと思います。極端に苦手なジャンルはないので使いやすいのですが、音の切れの悪さをどうとるかで変わると思います。耳掛け式のヘッドホンで高価格のものが出ることはおそらくもうないように感じるのである種記念碑的な製品として残るかと思います。物としてはプラグが金属製であったり、日本製であったりなかなか頑張っていますし、オーディオテクニカの最も安い「W」モデルであります。値段文の価値は音質だけだと見いだせないと思いますが、ぜひぜひいろんな人に聴いてもらいたいモデルです。


 HD380PROはできない子なんでしょうか・・・。これならCD900STのほうがよかったかもなぁ…。
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